出産準備と退院

●妊娠中の諸手続き

 妊娠が確認されたら、住民登録をしている市区町村役所(場)で手続きし、母子健康手帳を交付してもらいます。
 この手帳は妊娠中と出産後の母子の健康状態を記入する大切な手帳です。
 母子健康手帳をもらうと、地方公共団体が主催する母親学校に出席できます。出産に関する医学的知識を得ることができますから、おおいに利用しましょう。
 仕事をもっている女性は早めに職場に連絡し、出産休暇や退職の準備をします。無理な勤務は、かえって周囲に余分な気をつかわせます。
 妊娠中の定期健診は、できれば出産をする病院で受けたいものです。実家で出産する場合は妊娠九カ月の終わりから十カ月の初期に移りますが、医師に相談すること。なお実家とはいえ、やはりその間の経費などはきちんと負担したいものです。実家へは、夫も挨拶に出向くようにしましょう。

●退院時の病院へのお礼

 退院時には、担当医師や看護師など、お世話になった人たちにお礼として品物を贈ることがあります。
 あくまでも感謝の気持ちを表すものですから品物は自由です。ただ、医師には商品券、看護師には婦長を通してお菓子やハンカチなどの、みんなで分けられるものを贈るとよいでしょう。
 金品を一切受け取らない病院もありますが、その場合は感謝の気持ちを口頭で伝えましょう。
 なお、退院の際、出生届に必要な出生証明書を忘れずに受け取るようにしてください。

【冠婚葬祭コラム】

■へその緒

 母と子をつないでいたへその緒は昔から大切にされました。
 真綿でくるんで桐の箱に入れ、生年月日を記して命名書といっしょに保存したものです。嫁に行くとき持たせるとか、死んだときに棺に納めるのがしきたりです。
 かつては本人が大病のとき煎じて飲ませると命が助かると信じられていました。
 最近では渡してくれない病院もありますから、事前に確認を。