結婚記念日

●夫婦の記念日

 家族の中心はなんといっても夫婦です。夫婦の記念日は年を経るごとにますますその重みを増します。若いときの思い出や、今後の歩みを水入らずで話し合いたいものです。欧米から伝わった結婚記念日の伝統にしたがった贈り物をかわすのもよいですが、二人だけの充実した時間をお互いに贈り合うだけでもりっぱな記念日です。大きくなった子どもたちも、心をこめて結婚記念日を祝いましょう。
 最初の結婚記念日には双方の両親を招いて、内輪の会を催してもいいでしょう。こちらから簡単な手みやげを持って挨拶にうかがってもいいでしょう。
 二年目以降は家庭の祝いごとになります。二人で食事をするとか、一つずつ家具を買い足すとか、それぞれの家で大切に祝いましょう。
 親戚や親しい人を招いて盛大に祝うのは、金婚式(結婚五十年目)と銀婚式(二十五年目)です。お祝いのパーティーは本人たちが主催してもいいのですが、子どもたちや教え子、関係者が主催する場合もあります。当日、二人を花婿花嫁とよび、ウェディングケーキに入刀するのも楽しい趣向です。最近では「旧婚旅行」とか「銀婚旅行」「ハネムーンアゲイン」などと称して、子ども・孫一同で二人に旅行をプレゼントするケースが増えています。
 金婚式、銀婚式のお祝いをいただいたら、祝宴に招待して、いっしょに楽しい時間を過ごしてもらいましょう。祝宴の記念品には、本人の趣味を生かした色紙、「寿」を染め抜いた風呂敷やふくさ、絵皿や置き物などがよく用いられます。祝宴を開かない場合は「内祝」を贈ります。

●金婚式・銀婚式の祝い

 結婚記念日の贈り物は、必ずしもシンボルにちなんで選ぶ必要はありません。二人にふさわしい品を心がけましょう。スカーフとネクタイ、タイピンとペンダント、スリッパなどをペアで贈るのも気が利いています。上等なお椀や箸、毛布、趣味の品、花束なども適当です。お祝いの品はきれいに包装し、リボンとカードを添えましょう。
 シンボルに沿った贈り物では、金や銀でつくられたものか、それらが一部に使われたものを選びます。指輪、アクセサリー、タイピン、時計などですが、いずれにしても心をこめて選びたいものです。

【冠婚葬祭コラム】

■結婚記念日の名称
1年目 紙婚式
2年目 綿婚式
3年目 革婚式
4年目 花(書籍)婚式
5年目 木婚式
6年目 鉄婚式
7年目 毛織物婚式(銅婚式は7年目とすることもあります)
9年目 陶器婚式
10年目 錫婚式
11年目 鋼鉄婚式
12年目 絹婚式
13年目 レース婚式
14年目 象牙婚式
15年目 水晶婚式 
20年目 磁器婚式
25年目 銀婚式
30年目 真珠婚式
35年目 さんご婚式
40年目 ルビー婚式
45年目 サファイア婚式
50年目 金婚式
60年目 ダイヤモンド婚式