霊祭・追悼ミサ・祈念式

●神式霊祭

 神道で仏式の法要にあたるのが霊祭です。霊祭は、葬儀の翌日から行われます。これは翌日祭といっています。
 続いて、死亡の日から十日目ごとに、十日、二十日、三十日、四十日、五十日祭と行われます。
 本来は五十日祭の翌日に「清祓(きよはらえ)の儀」があり、これをもって忌明けとしたものですが、このごろは五十日祭に合わせて行い、この日を忌明けとするのが一般的になりました。また、二十日祭、四十日祭は省略されることもあります。
 神式霊祭では、神官の祭詞に続いて、参列者は玉串を奉奠します。その後、会食するのは仏式と同じです。
 五十日祭で忌明けを迎えると、次は百日祭、一年祭、二、三、五、十年祭と続き、十年祭以降は五十年祭まで十年ごとに行います。その後は百年祭となり、さらに百年目ごとに行うということになっていますが、実際には二十年祭程度で打ち切ることが多いようです。一年祭以降を「年祭(祖霊祭)」といいます。

●祈念式と追悼ミサ

 キリスト教で仏式の法要、神式の祖霊祭(式年祭)にあたるものは、プロテスタントでは祈念式、カトリックでは追悼ミサです。
 プロテスタントの祈念式は、死亡して一カ月後の昇天祈念日に行います。それ以降は特に決まりはなく、毎年の昇天祈念日に故人の追悼をするのが一般的です。
 カトリックでは、故人が亡くなった日から三、七、三十日目に、親類や友人たちが集まって追悼ミサを行います。その後、茶菓で故人をしのびます。それ以降はとくに決まりはなく、毎年、故人が死亡した日に追悼ミサを行います。十年目、二十年目などの区切りのよい年には、盛大に行うのが一般的です。
 また、カトリックでは、毎年十一月二日を「万霊節(ばんれいせつ)」と呼び、追悼ミサを行っていますが、この日は別名「死者の日」と呼ばれ、仏教の盆にあたります。

【冠婚葬祭コラム】

 神道、キリスト教の追悼儀式

・神道の場合
 霊祭と祖霊祭を営みます。霊祭は葬儀の翌日と、10日毎に十日祭、二十日祭……五十日祭で忌明けになります。祖霊祭は3年、5年、10年と行います。

・キリスト教の場合
 月の命日や、年の命日などに、追悼ミサを行います。