子どもの祝いごと

●入園・入学祝い

 子どもの生活ががらりと変わるのが入園入学です。保育園、幼稚園、義務教育の間は、入園入学を祝うというより、これからの新しい生活の目標とけじめを親子で考える機会にしたいものです。本人には自分の成長を自覚させ、親は子離れの階段を一つ登ったことを心にとめましょう。
 入園入学式の付き添いの服装は略礼装を基準に地味に装います。男性ならダークスーツ、女性なら小紋か色無地、フォーマルなワンピースかスーツが適当です。華美に装うのは場違いです。
 なお入園入学祝いをするのはごく親しい人に限られます。祖父母やおじ・おばがランドセルなどの必需品を贈る場合には、事前に学校の規則や好みを聞き、早めに届けます。
 知り合いからのお祝いでは、中学の入学祝いまでは学業に関係ある品か、身につけるものを選びます。園児や小学生には、学用品セット、クレヨンなどの文房具、卓上スタンド、絵本や童話、ハンカチセット、レインシューズなど。中学・高校の入学祝いにはカバン、万年筆、辞書や辞典、定期券入れなどが適当ですが、迷う場合は図書カード、商品券、現金などがよいでしょう。
 お祝いの品には紅白の蝶結びの水引きののし紙に「御祝」「入園(学)祝」と上書きしますが、リボンをかけてカードをつけるのもよいでしょう。
 なお卒業と入学は相次ぐわけですが、重なった場合は、入学だけを祝うのが一般的です。贈る時期は、入学時に必要なものは一カ月前、それ以外は式当日までに届けるようにしましょう。
 お祝いをいただいてもお返しは不要です。手紙や電話、メールで感謝の気持ちを伝えますが、このとき必ず本人もお礼を述べるか、一筆添えるべきです。

●卒業と大学進学の祝い

 進学祝いは本人が希望校に入学したのを確かめてから贈るように注意します。進学、就職をしない場合は卒業祝いを贈ります。
 本人と親しければ希望の品を聞くのもいいでしょう。進学を機会に下宿をする場合は一人暮らし用の家庭用品が喜ばれます。身につけるものではワイシャツ、ブラウス、アクセサリー、靴などを本人といっしょに選ぶとか、ベルトや時計、図書カードなどもよく利用されます。表書きは「御祝」「卒業祝」とします。お祝いに対する礼状は本人が出しましょう。
 卒業生から教師へのお礼は基本的には不要で、さしあげるのなら共同で贈りたいものです。児童生徒自身からの心のこもった手紙や訪問のほうが教師にとってはよほどうれしいものです。

●子どもの誕生会

 家族の誕生日の祝い方は「わが家流」でいいのですが、ぜひ大切にしたいものです。
 友だちを招いての誕生会は、子どもらしく楽しく行うのが基本。できれば母親同士で話し合い、プレゼントの上限などを決めましょう。会が終わったら、招いた家から「ただ今、こちらを出ました」と、帰宅とお礼の連絡をそれぞれの家に入れるのがエチケットです。
 なお誕生会やプレゼントにお返しの品は不要です。お互いに招き合い、祝い合えばいいのです。